内視鏡検査

苦痛の少ない内視鏡検査

当院の内視鏡検査は全て内視鏡専門医が施行します。日本消化器内視鏡学会認定内視鏡技師の協力のもと、患者様に安心して検査を受けて頂ける体制をとっています。

当院では患者様にとって一番苦痛の少ない方法で内視鏡を挿入するように心がけています。患者様ごとに適切な量の鎮痛剤と鎮静剤を使用し、炭酸ガス送気にて検査を行うため、苦痛が少なく検査を終えられます。検査後には撮影した画像をご覧いただきながら詳しく説明させていただきます。
内視鏡機器の洗浄や消毒は日本消化器内視鏡学会が推奨しているガイドラインに則り、高水準消毒液を使用しています。

感染対策として内視鏡スタッフは個人用防護具(PPE)を徹底しています。

PPE
PPE:ガウン、エプロン、手袋、マスク、フェイスシールド、ゴーグル

患者様・スタッフの身の安全。それが最優先です。

  1. 内視鏡スタッフは個人用防護具(PPE)を徹底しています。
  2. 手袋、エプロンは患者様ごとに新しいものに交換しています。
  3. 処置具はディスポーザブル(使い捨て)のものを使用し、患者様ごとに新しいものに交換しています。
  4. 患者様にはスリットの入ったマスクを装着していただくことで飛沫を減らし(95%以上を遮断)、室内での感染リスクを軽減する工夫をしています。
  5. カラフルな内装を基調に、
    心安らぐ明るい空間づくりを意識しています。
    最新の内視鏡設備により、
    高性能な画像で詳細な観察が行えます。

胃の検査

経鼻法(鼻から入れる細径内視鏡)はのどの反射が少なく、ご自身でモニターを見ながら検査が受けられます。検査中、医師との会話も可能です。少量の鎮静剤を使ってリラックスした状態で受けていただくのがお勧めです。眠っている間に検査を終わらせて欲しいという方は鎮静剤を使って経口法(口から入れる細径内視鏡)をお勧めします。
検査はLCI、BLIという特殊な光を併用して観察します。LCI、BLIは詳細な観察が可能であり、腫瘍発見率が1.67倍になると報告されています。

胃カメラ選べる3コース

1.スタンダードコース
鼻から細いカメラを入れます。モニターを見ながら検査を受けることができます。検査中の会話も可能です。検査後はすぐに帰宅することができます。(胃がん検診はこのコースになります)
2.快適コース
スタンダードコースと同様、鼻から細いカメラを入れます。リラックスできる量の鎮静剤を使用することで、より快適に検査を受けることができます。検査後は少し休んでから帰宅していただきます。
3.おやすみコース
口から細いカメラを入れます。うとうとする量の鎮静剤を使用します。鼻からは怖い、眠っている間に検査を終わらせてほしいという方にお勧めです。検査後は少し休んでから帰宅していただきます。

大腸の検査

検査の「苦痛の少なさ」や「検査の精度」は医師の経験・技量により大きく変わります。大腸は患者様によって走行や長さに個人差があり、内視鏡(カメラ)の挿入の仕方によっては強い痛みを感じることがあります。当院では患者様にとって一番苦痛の少ない方法で内視鏡を挿入するように様々な工夫をしています。大腸カメラと同時に大腸ポリープを切除することも可能です。何らかの症状があり、必要と判断された場合は胃カメラと大腸カメラの同日検査も可能です。

大腸カメラ3つの工夫

患者様にとって一番苦痛の少ない方法で内視鏡を挿入するように心がけています。大腸カメラと同時に大腸ポリープを切除することも可能です。

1.挿入はunder water法(浸水法)
空気を入れながらの挿入では腸が張り、苦痛を感じることがあります。当院では空気のかわりに水を注入することでお腹の張りが少なく苦痛の少ない検査が行えます。
挿入はunder water法(浸水法)
2.観察は二酸化炭素を使用
観察は送気して腸を膨らませながら行います。空気の代わりに炭酸ガスを使用すると検査後のお腹の張りがほとんどありません。
 
観察は二酸化炭素を使用
3.鎮痛剤、鎮静剤を使用
患者様はほぼ眠った状態で検査を受けられます。

検査医からのメッセージ

検査医:青木哲哉
<メッセージ>

みなさん、内視鏡の検査を受けたことはありますか?検査が怖いとか、症状がないので受ける必要がないと思っておられる方も多いのではないでしょうか?実は胃がんも大腸がんも初期の段階で症状はまず出ません。大腸がん検診の便潜血検査はあくまでも症状のない進行がんを発見することが目的で、大腸ポリープなどでは陰性になることも多いんです。
胃がん、大腸がんは早期発見、早期治療ができる数少ないがんです。その発見には内視鏡検査が最も優れています。検査がつらくて患者さんが検査を受けないというのは医療者の責任です。ツヂ病院では患者さんにできるだけ楽に検査が受けてもらえるようにさまざまな工夫をしています。胃がん、大腸がんで命を落とすほどもったいないことはありません。みなさん是非、内視鏡検査を受けてみてください。

青木哲哉
<学歴・職歴>
平成2年3月、高知医科大学医学部卒業後、大阪市立総合医療センター消化器内科副部長、大阪市立住吉市民病院消化器内科部長、大阪市立十三市民病院消化器内科部長・内視鏡センター長を経て令和2年4月より現職。
<学会>
日本消化器内視鏡学会
・上部消化管内視鏡スクリーニング認定医
・大腸内視鏡スクリーニング認定医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会専門医
日本内科学会認定内科医
日本消化器病学会近畿支部評議員
日本消化器内視鏡学会近畿支部評議員
二木会(大腸内視鏡挿入法の会)大阪支部幹事
難病指定医
日本嚥下医学会・嚥下機能評価研修会 修了
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会 修了
<専門>
消化管一般、上下部内視鏡、内視鏡治療